PENTA（ペンタ）というゲーム。

・・・2021年12月16日・・・

以前、友人数人との会食中に「最近はゲームしなくなったなぁ」っていう話題がありました。もちろん私は昔も今も頻度変わらぬゲーマーですが、今付き合いのある身近な友人はゲームをする人があまりいません。

（そういえば、昔によくゲームで遊んでいた友人達は元気にしているかなぁ・・・）

いつの頃だったか記憶は凄く曖昧ですが、かなり幼少の頃の1月中旬あたり、寒い日の空き地での出来事・・・思い出しました。

正月、子供は親や親戚などからお年玉を貰います。私は親戚が多かったので、低額ですが千円札が何枚も溜まっていくたびに大喜びでした。その年、私はある物を絶対に買うと決めていました。

その名は「ペンタ」
俗に言うゲームウォッチです。ただ、正確に言えばペンタはゲームボックスという種類でした。この違いが私を虜にした要因です。ゲームウォッチが1つの遊び方だけなのに対し、ペンタは・・・なんと5つのゲームが詰まった、まさに「ボックス」なんです！

とは言え、時代が時代なので、例えばオセロや将棋といった完全に別のゲームが5つ入っている訳ではなく、画面表示は同じものの遊び方が5種類あるといった物でした。それでも当時は画期的で、CM？雑誌？覚えていませんが、ペンタを知った私の脳は、買いたい欲望全開で浸食されていました。

そんなペンタ、貰ったお年玉を握りしめ、正月明けのオモチャ屋へ親に連れて行ってもらって・・・

「ペンタ買ったぁ！」
家に帰って叫んだ記憶・・・何十年経ってんだ？今もなお鮮明に覚えているぜ！
でもさ、少し前のクリスマスに貰えばよかったじゃん？その年サンタさんになにお願いしていたんだ？これがまったく覚えていません。

早速遊んでメチャクチャ没頭して楽しんで・・・遊び終わったら電池を抜いて元の箱に綺麗に収納して定位置に保管する、まさに私にとって宝物でした。

そして、数日後の寒い日の空き地での出来事に繋がるんです・・・

誰から関係なく「遊ぼうぜ」の一言で、すぐに広い空き地に集まる少年たち。５～６人くらいだったか、みんな笑顔です。言わなくても分かる、みんな買ったんだ、お年玉でそれぞれの欲しい物を。

なにが切っ掛けなのか？みんなが輪になって横にステップしながらグルグルと回り始める・・・1人が言う

「おれ！～～買ったぁ！」

きた！喜びの解放！「おお～！」とか「いいじゃん！」とか言い会うんです！テンション上がりまくりです！ただ、みんなが何を買ったのか覚えていません。だって、自分の番が待ち遠しくて！言いたくて！発表したくて！称賛が欲しくて！！！

ついに次・・・私の番・・・

「おれ！ペンタ買ったぁ！」

・・・「え？なに？」・・・「なにそれ？」・・・

「え？ペンタだよ！ゲームボックスだよ！」・・・「知らない」・・・
次の子「俺！～～買ったぁ！」・・・

・・・・・・・・・

誰も知らなかったペンタ、ヒートした心が一気に消火され、心が整理できない・・・なんで知らないんだ？なんでこんな面白いゲームを誰も知っていないんだ？私、すごく切なくて悲しくて、でも子供ながらに思ったんです。（知らなくても「いいじゃん！」とかいうべきだよなぁ）って。

正直、それ以降、その日の記憶ブッ飛んでます。

それから・・・
誰も知らないペンタ、それでも私にとっては宝物。やり込みました。5つのゲームすべて極めるほどに。
知ってる？ペンタの5つのゲームって、スコアを最高得点まで続けると強制ゲームオーバーになるんだよ。

「テ～テ～、テレテレテレテ～テレテレッテ～」・・・
「テレテレテテテ、テレテテテ」・・・

え？知らないの？上はゲーム開始のBGM、下はゲームオーバーのBGMじゃん。私、何十年経った今でも鮮明に覚えているよ！でも、みんな知らないよね、知るわけないね、だってみんなペンタ自体知らないじゃん・・・

いかがでしたか？私の悲しきエピソード。なかなかでしょ？
ちなみに、ペンタはエポック社のゲームです。私、エポック社のゲームに縁があるみたい。

今回のつぶやきは以上です。