友人の誘いに乗った結果・・・

日常の出来事

・・・2023年06月23日・・・

昔むかし、20歳を少し超えたあたりの私に、とある誘いがありました。

「楽しい所があるから、今度行かない?」


・・・

親しい友人とまではいかないが、高校の時のバイトで知り合った彼、ちょこちょこ遊んでいた間柄、その彼が誘ってきたんです。
聞いてもどこに行くかも言わない、ただ「楽しいとこだよ」とだけ、まぁ悪いヤツでもなかったし怪しいとこではないだろうって思ってた。もしかしたら彼女のいない私に女の子さんを紹介してくれんのか?それは楽しみだ!だけど緊張すんなぁ、初対面だと上がっちゃうんすよね、私。

というように期待しながら当日・・・車で迎えに来た彼、なぜかスーツ。
私服の私は動揺するよ、スーツなんて持ってないし、でも彼は「いや、全然私服でいいよ」だってさ。
そんな事言われたってスーツ姿の友人なんて見たこと無いしスッゲェ怪しいじゃんねぇ?いくら聞いても「いいとこだから心配すんなって」しか言わん。

若かりし頃の私、まったくこの先が想像できなかった・・・

・・・

着いた先、地元からは1~2県離れた遠くの市民会館のような建屋。
2階の一室に誘導される私、黒板に向かって並べられた何列もの長机、その最前列に座らされる。
「なんなん?私、一番後ろ行くわ」
「待てって、ココでいいの、始まるからちょっと待ってて」

嫌な予感しかしねぇわ!

なんか後ろを見ると結構埋まってた。ほぼスーツじゃねぇかよ、何だよこれ?
そしたら入り口から1人スーツマンが入ってきて何やら話始めた・・・
この後はかなり昔なのでうろ覚えなんだけど、「このセミナーに初参加の人は?」つって挙手させられたり、自身のゴージャスな生活っぷりを話していたり、ここに招待された人は非常にラッキーでみんな大金を稼げるとか・・・

結局ね、これ、「ねずみ講」の誘いだったんすよ。

ただ、若かりし頃の私、バカだからねずみ講ってのを知らなかった。
けど「ウマい事言ってそそのかして大金を払ったり高額な商品を買わされる」ってことになると直感してた。

もうね、クソ講義の最中は(これ、終わったらコイツ(友人)のことどうしてくれようか?)ってず~っと考えたりしてた。で、1時間くらいたった頃に、今度は机を挟んでスーツマン2人、横に友人の構図で洗脳に入って入会のために高額な絵を1個買ってもらうとかでパンフレットを並べられた。
周りを見たら、多分7~8組が同じ状態だった、可哀そうに断ること出来なそうな女の子もいるじゃん・・・

ゴチャゴチャ話をされて、友人は「一緒に夢を掴もうぜ?」だってさ、大馬鹿だ、コイツ。
とりあえず目の前のスーツマン2人が入会の用紙を置いて「どうですか?」だってよ。
私、片方をずっと睨んでた、話に答えずただ睨んでる私に多少動揺してもう片方のスーツマンがフォローに入るが今度はそっちをガン見、そして何も話さない。

ちょっと普通じゃない私を見て「とりあえず今回は興味を持ってもらえたら嬉しい」的なこと言って用紙なんかを片付けて終わり。帰りの車内、私の怒りオーラをなんとか収めようとヘラヘラ話をする友人に「とっとと家の近くまで走らせろ」とだけ。

家のそばの公園に着き、「今日はごめんな、今度メシ奢るから行こうぜ」なんて言うコイツにとことん愛想が尽きた。

私、ドアを思いっきり叩きつけるように閉めた後、5~6歩歩いて振り向いて、ダッシュして思いっきり助手席に蹴りぶち込んでやったわ!

ゴッツくて硬ったいブーツのかかとが思いっきりドアにめり込んで大きくへこんだ。
私、人を殴るとかは嫌い、基本喧嘩なんか絶対したくない優しい子だから、友人をぶん殴るよりとにかく車に怒りをぶちまけようってず~っと思ってた。もしその後友人が出てきたら喧嘩するつもりだった。

だけど友人は何もアクションせず。
とりあえず私・・・帰った。

・・・

後日、一人しかいなかった共通の友人に「こんなことあってさ、私、アイツとは絶縁するわ」って伝えた。まぁその友人もそれほど親しい関係じゃなかったし徐々にフェードアウトしていったなぁ・・・

今にして思えば、あの会場でちょっと席を立って110して警察爆弾投下したらどうなってたんだろう?ねずみ講は犯罪だけど現行犯逮捕まではいかないのかな?でも警察にマークされれば活動は鈍るよね?やっぱ20歳そこそこなんてあまりにも無知で世間知らずで、瞬時に機転も利かないんだよなぁ。


そうそう、車の修理費請求はさすがに来なかった。
数十万の絵を買い、自腹で車を修理したであろうアイツ、楽しい所って言ってたけど楽しくなかった。でも車を思いっきりへこませるっていう普通は生涯経験出来ないことを経験させてくれたから、今はもう怒ってないよ。会う気もないけどね。

「一緒に夢を掴もうぜ?」・・・ダッサ。それ、犯罪ですけど。

私の世界を覗きに来てくれる心優しい人たちに、こんなバカげた出来事が起こりませんように・・・

今回のつぶやきは以上です。


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