大切なアルバム「シアターオブペイン」につぶやく

私はロックが大好きです。

思い起こせば聖飢魔ⅡのTHE END OF THE CENTURYという曲を聴いた時からロックの世界に入り込み、聖飢魔Ⅱにどっぷり浸かりながらもBUCK-TICKにもハマっていきました。ICONOCLASMという曲で心を持っていかれてから、聖飢魔Ⅱと並んで様々な曲を聴いていました。時を同じくしてX「エックス」も登場して人気がありましたが、ドラムが激し過ぎてうるさく感じてしまい、私には合いませんでした。

しばらくして友人に勧められた「Motley Clue」が初めて聞いた洋楽ロックでした。
今回、そのMotley Clueにまつわる私の世界でのエピソードをつぶやきたいと思います。

最初に断っておきます。

・実話ですが、名前や設定(場所や年齢など)少し変えている場合があります。

・Motley Clueの曲の感想やバンドのエピソードなどにまつわる話はほとんど出てきません。
(カテゴリーを音楽にしていますが、ごめんなさい)

エピソード「大切なアルバム」

洋楽ロックに目覚めた高校生の時にMotley Clueのアルバム「ドクターフィールグッド」を良く聞いていたころ、同じ趣味の友人達ともちろんロックの話題で盛り上がります。

そんな中の一人に田中君がいました。別のクラスであまり親しい間柄でもなかったのですが、「この曲いいよね」とか「どんなバンド聞いてるよ」などと話していると、彼はある一枚のアルバムが自分にとって一番大切な宝物なんだと教えてくれます。それはMotley Clueの「シアターオブペイン」
洋楽の世界に入門して間もない私はそのアルバムを知りませんでした。すると彼は「すっごいカッコいいから。今度貸してあげるよ」とお気に入りで宝物のアルバムを私に貸す約束をしてくれたのでした。

次の日、登校してみんなが集まる場所にバッグを持ってきた彼、私に渡そうとアルバムを取り出すと・・・ケース表側が縦に大きく割れていました。彼は自転車通学なので、段差などの衝撃で割れたのかな?と思っていると彼がつぶやきます。

彼「CDが・・・割れた・・・」

私「いや、ケースだよね?CDは平気じゃない?」

彼「・・・一緒だよ」

一緒?瞬間的に彼が大切な宝物と言っていたことを思い出し、よほどショックなんだと感じ取りました。そして割れたケースを少し見つめ、気まずい雰囲気の中、彼は言いました。

彼「これ、上げるよ」

私「え!?いや、いいよ、大切にしてるやつでしょ?」

彼「・・・新品、買いなおすから平気」

周りの友人達も??という感じの中、いたたまれなくなった彼は、私にアルバムを渡してバッグを閉じ、サッと自分の教室へ帰っていきました。

貰ったCD、もちろんディスクは無傷です。その割れたCDの、笑い顔と泣き顔の変な仮面の絵を見て周りの友人達は言いました。「こんなんであんなにショック?」「こんなのをそんなに大事にする?」「貰えてラッキーじゃん」

・・・私、結構、情に厚い性格なんです。それほど親しい仲でもない私に笑顔で「貸してあげるよ」って言っていた彼、なんか切なくなりました。
この日はそれ以降、彼が顔を出すことはありませんでした。帰り道、(これから新しく買いなおすのかな? 明日は顔を出すかな?)など考えながら家に着き、貰ったCDを聴いていた私でした・・・

翌日

何事もなかったかのようにやってきた彼、ホッとしました。
彼は昨日、帰った後にCDを買いに行き、大切にCDラックへしまったそうです。そんな彼へ、私は「あのアルバムすごく良かったよ!」というと、「やっぱり!!」と満面の笑みを浮かべてくれたのでした。

興味が無ければ「なんだこれ?」的なCDです。しかし人により大切な物は千差万別、新品を買いなおすほどの価値が彼にはあったんです。侮辱や否定など絶対にしてはいけません。

現在、彼はいまだに付き合いのある友人の一人なのでした。

以上、Motley Clueのアルバムにまつわるエピソードでした。

最後に、一つくらい私が個人的に大好きだった曲を紹介しておきます。

Motley Clueはしばらくしてボーカルのヴィンスニールが脱退してジョンコラビが加入、その後発売されたミニアルバム ロウトラックスⅢ収録の「Planet Boom」がかなりカッコよくて好きでした。興味が沸いた方はYouTubeなどで聞いてみてはいかがでしょうか?

今回のつぶやきは以上です。

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